【Artisan keycaps】初めての自作キーキャップ製作!型取りからレジンまで~

最近は自作キーボードに目覚め、PistachioというJIS配列/左右分離/ステンレスプレートを採用した自作キーボードキットまでリリースしました。気になる方はこちら↓

 

自作キーボードに続いて手を出すものと言えば…

そう、自作キーキャップです。

特に、artisanキーキャップと呼ばれるものは非常に美しいです。

→artisan keycap 画像検索

 

自分でも作ってみたい!

ということで、初めての自作キーキャプを作るまでの道のりを書いていきます。

 

作り方を調べる

作り方を調べようと、「自作キーキャップ」などのワードでググってみるものの、日本語の情報は多くありませんでした。

なので、自分で考えて行うことにしました。

 

大まかに、次のような工程で作っていきます。

1.キーキャップの形をシリコンで型取る

2.シリコンの型にUVレジンを流し込み、固める

 

作ってみる

キーキャップの形をシリコンで型取る

レゴで壁を作り、その中にシリコンを流し込んで型を作っていきます。

 

キーキャップと底面はグルーガンで固定。

このときしっかり接着していないとシリコンを流し込んだ時に浮いてきたり、内部にシリコンが入り込んでしまったりします。

 

このままシリコンを流し込むと、シリコンが接着剤のようになり、キーキャップとシリコンが分離できなくなります。

シリコーンバリア―を薄く塗布することでそれを防ぐことができます。

ワセリンでも代用できるようですが、試したことは無いです。

 

次にシリコンの準備。

今回は下記の2液混合タイプのシリコンを使います。

A液、B液を1:1なので比率の計算が楽です。

 

キーキャップの型なら25gもあれば十分でした。

また、シリコンを混ぜるときには思いっきり、3分間以上混ぜます。

しっかり混ざっていないと硬化しなかったり、べたつきの原因になったりします。

気泡は気にする必要ありません。次の工程で取り除くことができます。

 

とりあえず注ぐとこんな感じ。

このままだと気泡だらけでボコボコになってしまうので、真空容器に入れて脱泡します。

 

食品保存用のものですが、こちらで真空にしていきます。

最初は泡が大量に出てきますが、15分くらいで泡が落ち着いてきます。

 

今回使っているシリコンは6時間以上放置で硬化するもののため、丸一晩放置しました。

型から取り除いたものがこちら。

泡も無く完璧!

 

続いて裏側も型を作っていきます。

ここでのポイントは、レジンを流し込む際に必要な穴を設けておくことです。

爪楊枝をグルーガンで固定して穴になる部分を作ります。

シリコンを注ぐときの作業は表面と同じです。(とくに、シリコーンバリアを忘れないように!!)

軸の部分が綺麗に型取れるかが心配になりますが、真空容器で脱泡するのであればよっぽど問題はなさそうです。

 

型がしっかり固まったら完成!

 

シリコンの型にUVレジンを流し込み、固める

型ができたら簡単なもんです。

型にUVレジンを流し込んでUVを照射すればポコポコポコポコとキーキャップが作れます。

今回用意したレジンはこちら。

左二つはダイソーで買ったもの。右のものは近所の手芸屋さんで買ったものです。

(右のものは表面のべたつきが酷く、微妙でした。)

 

作業に夢中になっていたため、写真が撮れていないのが申し訳ないですが、

まずは軸の部分を先に硬化させます。

レジンは気泡が入らないようにゆっくりと注ぎます。

万が一気泡が入った場合は針などでつついて取り除きます。

 

軸の部分ができたらメインとなる表面をお好みのデザインで作ります。

ここでのレジンの量は8割程度にしておきます。

 

表面のデザインもできたらシリコン型を合わせ、レジンの流し込み口からレジンをゆっくり根気よく流し込みます。

他の穴からレジンが溢れてくるくらいになればOK。

 

硬化にはネイル用のUVライトを使います。

蛍光管のものと悩んだのですが、置き場所に困るのでコンパクトなものをチョイス。

結果的には必要十分です。裏面両面合わせて10分も照射していれば固まります。

気になる点はライト側がかなり熱くなること。30分とか連続照射してたら燃えるんじゃないか…?

 

レジンを流し込む工程の勘所を掴むのが難しく、3回目にしてようやくまともな形が作れました。

それでも軸の部分がまだ欠けていますが..スイッチに取り付けできるのでとりあえずOK!

作ってから気づきましたが、「Pause」の文字まで型取れてますね…w

もっと言えばキーキャップの表面粗さまでコピーできています。

 

仕上げに関しては、今回使ったレジンは割と柔らかめのものなので、耐水ペーパーやコンパウンドで仕上げることができませんでした。

いくら磨いても傷になるんですよね。

この辺はレジンへの理解を深めていくしかなさそうです。

 

おまけ

ダイソーの手芸コーナーで蓄光する粉を見つけました。

かなり綺麗ですね。

 

これを…こう。

おぉ…!神々しい!

 

この記事で登場した道具達

この記事で登場した道具で、Amazonで買ったもののリンクを貼っておきます。

特にシリコンはそこそこ高い買い物になりますが、適当に買うと失敗しかねないので実績のあるこちらで紹介しているものがおすすめです。

不透明でUVが照射できなかったり、柔らかすぎたり固すぎたり…

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おわりに

自作キーキャップに関しては、まだまだ実験を繰り返している段階です。

最終的には製品として売り出せるくらいの綺麗なものを目指していますが、それがいつになるのかは分かりません…

 

また、自作キーボードとしてはJISキーボードを中心としたラインナップを出していく予定なので、JISエンターキーのキーキャップを量産できるように試行錯誤を続けていこうと思います!

ではまた!