【3Dプリンタ】ヒートベッドの温度が上がらない!!
秋が深まり夜は肌寒い日が続きますね。
そんな日は3Dプリンタのヒートベッドを床に敷き詰めたくなります。(なりません)
問題点
さて、私の家にある3Dプリンター Lunavast Prusa v2ですがヒートベッドに問題がありまして、
なんと出力を100%にしても温度が50度までしかあがらないんですね。
ABSを印刷しようと思ったら最低でも70度は必要です。
事実、50度のままABSを印刷するとベッドに定着せずに沿ってしまいます。
今回はこちらを直していきたいと思います。
原因究明
ヒートベッドといえばかっこいいですが所詮ただの抵抗体です。
電力を熱に変換しているため、まずは現状の電力を把握します。
ヒートベッドの常温での抵抗値は3.5Ωでした。
また、電源電圧は12Vなので電流は3.43A
電力(W) = 電源電圧(12V) × 電流(12/3.5)
≒ 41Wとなります。
巷の3Dプリンタでは100W越えは当たり前の世界なのでLunavast Prusa v2のヒートベッドがいかに省電力(笑)かわかります。
解決方法
電力をいまより喰わせればいいわけです。
方法として、
・抵抗値の低いヒートベッドに交換
・ヒートベッドにかける電圧を大きくする
のどちらかです。
前者が一番いいとは思いますが、ヒートベッドって地味に高いんですよね。
なので今回はあまりお金がかからない後者でやります。
電源の用意
現状(12V)より大きな電圧が出せる電源を用意する必要があります。
仮に24Vだと7A近く流れ、電力としては170W近くになります。
これだと電力容量が大きくなってしまうため電源が高くついてしまいます。ので、それより少ないくらいでいいでしょう。
ハードオフにいくといい感じのIBMのジャンク電源がありました!(古いノートPC用ACアダプタ)
16V-4.5A(72W)まで出せますね。
ヒートベッドにつなげた時、4.57Aほど流れる計算になりますが温度が上がると抵抗値も上がるため実際にはそれより少なくなるはずです。
(電源容量ギリギリの設計は気持ちがいいですね!!!!!!!)
この電源を使うといっても直結してはいけません。
直結すると温度調整できなくなってしまいます。
制御回路の用意
制御ボードから出ている出力12Vを16Vに変換する回路を作ります。(下記)
設計としてはそこそこ電流(10A以上)が流せるFETのゲートに12Vを突っ込み、16VとFETのドレインを出力としているだけの回路です。
今回はそこらへんに転がっていたIRFP250を使って組みました。
結果
最大で90度まで上がるようになりました。
目標の100度には足りませんが造形中に反りが発生することは無くなりました!
今後の改善点としてはまだまだ電力が足りないため、余熱に時間がかかってしまいます。
24Vを電源を用意すればいいのですが、それなりに値が張るため悩み中…
または、12V電源の電流容量はまだ余裕があるため24Vまで昇圧して突っ込むなどの方法も考えられます。
ではまた!
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